ボクのお葬式はこうしてほしい|安い費用でとことんシンプルに

ザ・葬儀のコツ まちの葬儀屋三代目が書いたそのとき失敗しない方法(佐藤 信顕)

ザ・葬儀のコツ: まちの葬儀屋三代目が書いたそのとき失敗しない方法

 

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 お葬式の事前相談ー亡くなってからでは間に合わない(お葬式の事前相談ーまずは心構えから/臨終の際の連絡/死亡診断書・死亡届を役所に提出する ほか)/第2章 危篤から通夜まで(危篤を告げられた時/逝去の瞬間/ご遺体の清拭 ほか)/第3章 告別式から遺骨の安置まで(告別式/出棺/出棺の挨拶 ほか)

 

著者は、まちの葬儀社の三代目です。葬儀社・葬儀屋というぼったくり産業(まるで悪徳業者?葬儀屋さんの手口)、とにかく儲かる(とにかく葬儀屋は「儲かる」仕事)こういうイメージが付きまといますが、三代目の実感はまったく違います。

 

葬儀屋は儲からない

 

「1998年1月、私は大学を続けることをあきらめました。理由は単純、あと2年間、大学に通うだけのお金が家になかったからです。葬儀屋は儲かる仕事だと言われますが、葬儀屋の三代目として生まれた私には、子供の頃からそんな実感はまったくありませんでした。・・・「葬儀屋は儲かる仕事で、いつの世も廃れない仕事だ」そんな言葉は、どこの誰が言っているのか知りませんが、当時の私にとってはいい加減な言葉にしか聞こえませんでした。」(P3-4)

 

「葬儀業界の中には、利益を求めて葬儀業を経営している会社もあります。営利企業ですから、余剰利益を出さなければ、信念だけではいつか立ち行かなくなります。利益を確保するのは生きていくためには仕方のないことでしょう。ただ、まちの葬儀社のほとんどは、そんなに上手に利益を上げているお店ばかりではありません。去年も、私の知っている故人の葬儀社は、3つばかり廃業しました。でもそんな中で小さな葬儀屋さんたちは、ただお客さんに「いいお葬式だったね」と思ってもらえることを誇りに、苦しいながらも頑張っています」(P197)


実は、私も文房具屋さんの三代目でしたから、よくわかりますが、傍目からみるのと、零細企業として業界の内部にいるのではまるで見える風景が違います。著者の葬儀屋さんは、廃業するかという瀬戸際で3600万ほどの負債があったようです。上述の大手葬儀社は儲けまくっていた時代でも、まちの葬儀屋さんは厳しい戦いをしていたわけです。私もそうでしたが、著者も生まれ育った背景や、生業を嫌に思ったことがあったのではないかと考えます。著者は今では、葬儀をとても大切に考え、愛しているようですが、家業を受け入れていくのは簡単なことではありません(経験談)。

 

しかしながら、著者は、この本の中では、自分の経験談やノウハウなどをほとんど披露していません。現役の葬儀社経営者ですが、ティアの冨安氏の本や、葬儀という仕事の小林氏の本とは全く色合いが異なります。あくまでも、本のタイトルにあるように「葬儀のコツ」に絞っています。とくに、仏式を基本にした葬儀(通夜や告別式のある)の実際に則したやり方が載せられています。プロとして数多くの葬式に立ち会ってきた経験から、実際に則したアドバイスが与えられています。

 

どうしてもこれまでの葬式ハウツー本には欠陥がありました。著者曰く、ライターが書いた葬儀の儀礼本は、現実に則していません。

 

 

「葬儀に関する本はたくさん出ていますが・・・出版社が「葬儀の本を出そう」という話になると、既刊書を漁って目次を立て、ライターさんに原稿書きを依頼します。ライターさんは、数冊の類書を参考にして原稿を書きます。葬儀の専門家ではないし、仕方のないことですが、内容は焼き直しになります。そうやって葬儀の本は書かれていきます・・・出版社はなるべく本を売りたい、全国どこでも通用する内容にしたいといった理由で、どうしても当り障りのない、現在の状況に即さない内容の本ばかり作ってしまうわけです。」(P133-134)


もし、仏式で、いわゆる「通常の」葬儀を行いたい場合には、もっとも役に立つ指南書となるのではないでしょうか。私の場合は、このサイトで提唱しているように「直葬」「火葬のみ」のシンプルな葬儀しか考えていませんでしたので、あまり、本書から役立つノウハウがありませんでしたが、一般的な葬儀の現実を目の当たりにし、その上で自分のスタンスを考える助けとなりました。

 

仏式葬儀の最初から最後まで、細かなところのハウツーまで知りたい方にオススメです。

 

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