【書評】しがみつかない死に方(香山リカ)

「直葬」の適正な価格とは

このページは下記書評の一部です。
【書評】しがみつかない死に方-香山リカ

 

直葬は非常に大きなブームとなっていますが、とりわけ孤独死を恐れる独り身の人にとっては、もっとも関心の深いところではないでしょうか。私は独身ではありませんが、個人的に直葬を希望しており、実際に亡くなってからの流れも指定しています。(参考:ボクのお葬式-直葬の流れ

 

とことん、シンプルで逝きたいと思う気持ちは理解できます。

 


Minimalist Mac OS X Desktop / DavidTurnbull

 

これまでシンプルな生き方をしようと心がけて、物も多くせず、簡素に生きてきて、お葬式だけ、ゴウセイにやってほしくは無いですもんね。ただ火葬されて消えてしまいたい、と願う独身者が多いと著者は述べていますが、実際には、葬儀に関してはたくさんの人の手を煩わすもの、それで、「生前契約」などの仕組みを提供する「NPOりすシステム」について本書で触れています。

 

NPOりすシステムや、生前契約に関しては、以前書評したことがあります。

 

生前契約を利用している人は本書執筆時点で2000件超え、しかも、その8割が葬式は不要。直葬を指定しているといいます。

 

直葬はブームになっている

 

「りすシステムの代表が語る話の中でとくに注目すべきなのは、「(契約者の)8割が「葬式はいらない」という人」と言っていることだ。実際に大げさな葬儀を略して、病院や自宅から直接、火葬場に遺体を移してまったくセレモニーをしないか、するとしても最低限のものだけにして荼毘に付す「直葬」と呼ばれる葬送スタイルが急増しており、東京の都心部では2〜3割になるという説もある。この話をひとり暮らしの知人などにすると、十中八九、「私もそうしたい」と言う。ひとり暮らしでなくても、「できるならそうしてほしい」と口にする人もいる。いまや「直葬」はひとつのトレンド、ブームになりつつあるようなのだ。」(P86)


私の周りでも、直葬という言葉は知らないものの、火葬だけですべて終わって欲しいと言っている人が多くいます。実は、私の両親も、妻の両親もそうです。そうなれば、旧来依然の葬式を行いたいと思っている人のほうが、珍しいという時代になろうとしているわけですね。

 

直葬はいくらで行えるのか(費用・適正な価格)

著者は、直葬の価格に迫っていきます。出来る限り業者に依頼せず、自分で友人たちに遺体を運んでもらうように依頼して・・・途中で、それはさすがに無理かと気がついたようで(苦笑)調査したところによると10万以内の業者も見つけたようです。

 

 

「葬儀社が関係すると、さすがに「すべて込みで5万円」とはいかない。調べたプランの中では、ある葬儀社が提案する9万5000円の「ミニマムプラン」がいちばん安価だった。このプランでは、火葬料2万4300円の公営火葬場を利用することになっている。」(P97)

 

「そうなると、極限までシンプルな直葬を選んでも、やはり「ミニマムプラン」の9万くらいの料金と、それから待機時間を含めて少なくとも24時間プラスアルファの時間は費やさなければ、この世を去ることはできなそうだ。」(P100)


内訳を見ていくと、棺や骨壷にお金がかかっているので、棺を自作できないか?とか、棺を紙で作れないかとか、骨壷自分で準備したら・・とか、計画をめぐらしています。ただ、独身の人が「直葬」を選ぶのは、必ずしも「安くしたい」からではなく、不必要な贅沢をしたくないし、家族にも迷惑をかけたくない、静かに逝きたいからでしょう。
そうであれば、これはやはり葬儀社に頼むのが一番ではないかと思います。自分でプランの中身をどれだけ精査して、不必要なものを削っても、基本的に
プラン・パッケージは安くなりません。私の感覚では15万くらいは見込んで、搬送から、火葬まで、すべてをお願いして、済ませてしまうというのが相応しいのかと思います。(参考:シンプルなお葬式は本当に安いのか

 

私の調査では、最安で5万円で直葬を行うという葬儀社を見つけたことがあります。また、7万〜8万の葬儀社もありますが、詳細を見ていくと、やはり安いだけのことはあります。これは数多くの葬儀プランを見ていないと実際のところがわからないのかな?とも思いますが

 

たとえば、激安を謳う葬儀社のHPには但し書きがありますが

 

※病院、警察へのお迎え寝台車、火葬料金、寺院費用は別途必要です。
※ 搬送料金は20キロを超えた場合別途費用を頂きます。
※ 有料道路を使用した場合は別途お客様負担となります。
※ 午後10時〜午前5時までの搬送は深夜・早朝料金が加算されます。
※ 安置所ご利用の場合24時間ごとに超過料金1万円(税別)が加算されます。

 

プランの中に、火葬料金(2〜3万)が入っていないことや、病院などから安置場所へ運んでくれる搬送料が入っていない(これも業者によっては3万〜5万ほどかかることも)いろいろなものをプラスしていくうちに、結局は並みの葬儀代がかかってしまうという感じでした。そうなってしまうと、結局、丸投げできなくなってしまい、喪主が費用を浮かせるために必死で(自分で)走り回らなくてはならなくなります。これでは、まさに本末転倒ですよね。

 

任せるところは、任せる。できるだけ、手がかからない直葬を実現する。これは、私の決めているところです。私は、シンプルなお葬式がもっとも、込み込みで
まるなげして任せられると思って決めました。

 

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葬儀屋さんと生前打ち合わせをしてみました。



 

これは、私の考えですが、葬式は儀礼を一切取り去り、
出来る限り「シンプル」にしたいと思っています。
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