グリーフケアの観点から考えた葬儀社の選び方

遺族の心のケアを考えた葬儀社の選び方

著者は遺族の心のケアを取り上げながら葬式有用論を上手に展開していきますが、ムラ社会や、有用なネットワークが失われている現代社会ではどうしても葬儀社の助けを借りないと、最期の儀式は行えません。最後に、著者が語る葬儀社の選び方の知恵を取りあげてみましょう。

 

遺族が葬儀に関して、できるだけ明確なイメージを持つこと

 

「家族葬=安い葬儀=上客ではない」という葬儀業界側の思い込みから、できあいのパッケージに遺族は当てはめられてしまうことになる。これでは遺族は不満足だし、ますます葬儀への懐疑はつのる。・・・「送る側」になったとき、遺族は「家族葬」のイメージをできるだけ明確にしておくことが必要だ。その希望にきちんと耳を傾けてくれる葬儀社、葬儀担当者をあきらめずに探すのである。」(P105)

 

「経験や専門知識がなければ、葬儀ができない部分はもちろんある。それは葬儀社や宗教者などの「専門家」に依頼をすればいい。あくまでも彼らを、自分らしいお別れをつくり上げるためのパートナーと考え、力を借りればいいのである。遺族が主体的に葬儀の準備をしっかりすることで、自分たちにとって意味のある機会にしてほしい。」(P203)


著者は、エンバーミングを行う立場でもあり、葬儀業界とも深いつながりがあると思われます。

 

だからこそ言えることかもしれませんが、「安い」家族葬や、直葬などの場合、出来合いのパッケージで葬儀が行われてしまう危惧があるそうです。葬儀社としての感覚で考えると確かにそう言えるのかもしれません。

 

従来式の葬儀には数百万かかることがありましたが、最近では家族葬の普及により50万前後で葬儀を行う人も増えています。しかし、悲しみを癒やすための最後の儀式が、「安かろう、悪かろう」で終わってはとても残念なことです。葬儀の口コミサイトでは、安さを強調した葬儀社の扱いに落胆したという人も少なくなかったようです。
ここは費用を抑えるところではなかったと感じた人もいるようです。大切なのは、遺族がどのように葬儀を行いたいのかを事前に確認し、それを十分に打ち合わせることです。パッケージでは、十分な葬儀が行えないのは当然です。

 

私の場合は、叔父の葬儀の時と同じように、葬儀屋に依頼し頼むのは直葬だけ、後のお別れ会や偲ぶ会は、個人的に友人たちに依頼しながら企画しようと思います。そうした、プランが明確であれば問題は無いことと思います。

 

誠実な葬儀社・担当者を選ぶ

 

「ネット上で料金の比較はできても、誠実で良心的な葬儀社かどうかの判断はつけられない。・・公平な立場で紹介すべきところを、葬儀社自体が紹介サービスを装って、自社へと誘導する場合もあるから油断はできない。一社しか紹介しない場合は敬遠したほうが安心だ。多くの紹介サービスは複数の葬儀社を紹介してくれる。「セカンドオピニオン、サードオピニオンを聞いた上で判断してください。」という流れである。」(P101)

 

「紹介サービスのコネクトでは、「必ず担当者に会ってください。その担当者とウマが合うかどうかが大事。この人なら気が合うな、感覚が合うなと思う人に決めたほうが良い」とアドバイスする。依頼者の条件を聞いて、紹介する葬儀社を決めているので、葬儀費用はそれほど変わらない。同じように誠実であっても、最終的には気が合うかどうかで決めたほうが満足の行く葬儀ができることが多いそうだ。なので、「ここの葬儀社はいい」という勧め方ではなく、「ここの葬儀社の○○さんがいいですよ」という紹介の仕方をしたくなるという。それだけ葬儀は担当者の力量に左右される部分が多いのである。」(P102)


私もこのようなサイトを作り始めて初めて気が付きましたがネット上には、たくさんの葬儀社のサイトがあり、中には、口コミサイトも多数あります。(自作自演も少なくないとのことです)だからこそ、これぞ、と思える葬儀社・プラン・担当者を探す努力を怠らないようにしたいものです。

 

私は直葬だけなので、基本的には値段だけが気がかりでしたが、遺族により希望はさまざまななので、たとえば、下記の葬儀レビのように、優良と判断されている葬儀社をいくつか同時に見積もりするようなサービスを活用しても良いのかもしれないと思いました。

 

【葬儀レビ】全国の葬儀屋さんの比較・見積もりサイト

 

私は、生前見積もりとして、シンプルなお葬式に連絡し見積書をもらいました。これは、直葬だけをここで行ってもらおうと思ったためです。著者は、葬儀屋を決めるためには、1社ではなく数社と面談するように薦めています。とりわけ、担当者の力量によって、葬儀はいかようにも変化するようです。

 

そして、葬儀屋さんと事前に打ち合わせることも大事なのですが、家族を忘れてはなりません。

 

事前の家族とのコミュニケーションは絶対に必要

 

「迷惑をかけたくないから」と準備していても、家族とまったく打ち合わせや申し送りをしていない人がいる。こうなると最悪の場合、せっかくの配慮がムダになる。こんな例があった。父親は自分でお金を払い込んで葬儀の準備をしていたのだが、そのことを子どもたちには知らせていなかった。葬儀社との契約書は引き出しの奥のほうにしまいこんでいた。何も知らない子どもたちは、親が亡くなった時、別の葬儀社に葬儀を頼んでしまった。葬儀後、父親の所持品を整理していると、葬儀の契約書が出てきたが、違約金を払うことになったので、お金はほとんど帰ってこなかった。」(P116)


家族に迷惑をかけないようにと、黙って行っていた生前予約が全くムダになってしまった例です。

 

突然死ぬこともありえるので、事前のソナエをしているなら、それをちゃんと話していくこと。自分の希望や家族の希望をちゃんと形にできるようにしていくことが非常に大事なことです。もし、家族ではなく、自分の願いどおりに物事をきちんと進めていこうと思うなら、生前契約のような契約を交わすのもひとつの方法ですが・・・

 

 

その際にも、家族とのコミュニケーションが必要なことは言うまでもありません。迷惑をかけないためには、単にお金や手間の問題だけではなく、家族の心のケアを
考えることも含まれるのです。

 

少まとめ

多くの葬儀社が格安のパッケージでのお葬式を打ち出しているが、きちんと遺族が要望を明確にし、それを実現できるかどうかを打ち合わせすることが必要。葬儀は担当者によって大きく違いがあるので、パートナーとして最後の儀式を演出してくれる葬儀社・担当者を最後まで諦めずに探すこと。

 

あわせて読みたい

葬儀屋さんと生前打ち合わせをしてみました。



 

これは、私の考えですが、葬式は儀礼を一切取り去り、
出来る限り「シンプル」にしたいと思っています。
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