【書評】「葬式に坊主は不要」と釈迦は言った―故人も成仏、遺族も納得の葬式とは

【書評】「葬式に坊主は不要」と釈迦は言った―故人も成仏、遺族も納得の葬式とは

「葬式に坊主は不要」と釈迦は言った―故人も成仏、遺族も納得の葬式とは

 

1章 “坊主丸儲け・葬儀屋大儲け”は本当か?
(寺を持たなければ生きていけない-だから死にものぐるいでお布施を稼ぐ/
なんでもかんでもビジネス化していった僧侶-戒名だって、もともと在家とは無関係/
「先祖の霊がたたりますよ」などという言い方で恐怖心をいだかせるのは卑怯に過ぎる ほか)/

 

2章 「お葬式に僧侶は関わるな」というのが釈迦の教えだった
(日本の「仏教」は、釈迦の説いた仏教とは大きなへだたりがある/
現在日本で広くおこなわれている-お葬式のスタイルの起源は儒教/
僧侶が葬儀に関わるようになったのは、仏教伝来以前から儒教の影響を受けていたため ほか)/

 

3章 葬式仏教に堕してしまった歴史的背景を探る
(鎌倉新仏教もいつの間にやら、葬送儀礼を推進するようになった背景/
寺請制度は寺院・僧侶を、幕藩体制を支える末端の機構に組み入れた/
妻帯を公に認めたことが、僧侶の腐敗・堕落に拍車をかけた)/

 

4章 21世紀にふさわしいリーズナブルなお葬式を考える
(葬儀・法事・墓という伝統的ビジネスに-風穴を開ける新たな動き/
“法外”な料金を取っているのに「法名(=戒名)」とは・これいかに?)/
おわりに-“葬儀革命”は宗教革命につながる

 

 

日本では、葬儀は「仏式」で行われるのが当然とされていますが、そもそも「仏式」って何?どうして、お葬式って、そんなにお金がかかるの?「葬式仏教」とやゆされる日本の仏教ってそんなにおかしいの?こんな疑問を解決するために、読んでみました。

 

出だしで、心を奪われる記述が目に止まります。

 

資格を持たないニセ僧侶が横行

 

「仕事を完了した僧侶は、頂戴したお布施の一定割合を、仕事を紹介してくれた相手(ほとんどの場合、葬儀屋である)にバックマージンとして支払う。なかには、こうした寺を持たない、いうならば”フリーの僧侶”を集めてプロダクションを経営している業者もある。

 

各宗派の僧侶をとりそろえ、どんな葬儀の依頼にも対応できるようにしているのだという。こうしたプロダクションのうち、ひどい場合は、もともと僧侶の資格のない者にとりあえず頭を剃らせ、各宗派の葬儀のやり方、経文を覚えさせ、葬式に出させているところもある。こうなると、いったい葬儀というのは何なんだ!と言いたくもなるが、幸か不幸か、一般の人達には葬儀の次第も、また経文の意味もわからないから、僧侶の姿かたちさえしていればありがたがってしまい、なんの疑問もなしにお布施を包むわけである。」(P16)


 

え〜〜〜ほんと〜〜?と言いたくなるような業界の罠ですが、いまや、「坊さん宅配便」こんなサービスもある時代です(笑)なんでも通販、宅配ビジネスの世界ですが、ついには、お坊さんまで宅配される時代です。上述の、ニセ僧侶がどこまで本当の話かわかりませんが、フリーの僧侶を派遣するプロダクションがあるのは間違いなさそうです。

 

さて、これだけではなく・・・

 

日本の仏教と葬儀業界との関わりに関しては、読んでいて、顎が外れるほど驚いたものもあり、この手の知識はもっと広めていくべきだろうと考えます。出版されてから、少し時間が経ちましたが、徹底的な調査と深い考察は、今でも全く役に立ちますので、オススメしたい本です。

 

 

 

ヨシ・ノリハラの感想

 

著者が98年にこの論点を世に問うたのは勇気のあったことだと思います。今になって、どんどん葬儀も合理的になっている「波」ですが、当時はそうでもなかったでしょうから。著者の言うように、時代がある程度、偽物を淘汰しているのは良いことだと思うのですが、残念ながら、日本人はそれをわかってやっているわけでは無さそうなので・・

 

この信念の無さとか、信仰心の無さとかは、今でも簡単にネットワークビジネスに引っかかってしまったり、詐欺にあってしまったりする、心の弱さと同様なのだと思ってしまったりしますね。ともあれ、仏式の葬儀に関する「正しい情報」を知ることができたのは良かったです。発行年は古いけど、今読んでも、十分に役立つ書籍でした。終活読書に励まれる方におすすめです。

 

「葬式に坊主は不要」と釈迦は言った―故人も成仏、遺族も納得の葬式とは「葬式に坊主は不要」と釈迦は言った―故人も成仏、遺族も納得の葬式とは
北川 紘洋

はまの出版 1998-10
売り上げランキング : 834800

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 

あわせて読みたい

葬儀屋さんと生前打ち合わせをしてみました。



 

これは、私の考えですが、葬式は儀礼を一切取り去り、
出来る限り「シンプル」にしたいと思っています。
私が実際に打ち合わせ、生前見積もりをした葬儀屋さんを
ご紹介いたします。メールのみでのやりとりも可能です。




直葬・火葬式可能なシンプルなお葬式プランが安い(資料請求)



スポンサードリンク

【書評】「葬式に坊主は不要」と釈迦は言った―故人も成仏、遺族も納得の葬式とは記事一覧

日本は「仏教」だろ〜というおじさんによく会います。でも、そもそもの仏教に関する知識が非常に希薄なのが、今の日本ではないかと思えます。もともと、仏教だって、海外から持ち込まれたものですしね(日本は神道だよね)まあ、日本人の仏教批判はおいておいて、葬儀と仏教の関わりに関して考察していきます。著者は、そもそも、仏教の原典にあたり、釈迦が言ったことを調べながら現在の葬儀と仏教の関わりを批判しています。本書...